率直性の高いチームを創りたい

僕は、率直性の高いチームを創りたいと思っています。今いる会社組織でも率直文化を大切にしています。しかし、これは「率直に何でも言ってよい」ということではありません。前向きで建設的な率直さを組織に浸透させて行きたく、自分なりに言語化してみます。

①フィードバックする側の心構え

フィードバックをする側は、

●相手のことを思い、助けようという気持ちを持つ
前向き建設的
行動変化を促す(ドライブポイントを探す)

というのを大切にしたいです。褒めることも大切ですが、時には厳しいフィードバックもできるのが、優秀なリーダーというものです。たとえ厳しいフィードバックであっても、上記を満たして伝えることができれば、きっと感謝をされるはずです。

②フィードバックされる側の心構え

フィードバックをされる側は、

感謝する
真摯に耳を傾け、取捨選択をする
 →全てに従う必要はない。これはフィードバックする側もされる側も理解をしておく。
心で受け止めず、頭で理解する
 →ショックを受けずにポジティブに捉える。客観的事象として受け入れ、建設的に改善していく。

というのを大切にしたいです。人は、耳の痛いフィードバックをされると、自己弁護や言い訳をしたくなるものです。そうではなく、フィードバックしてもらったことに対して感謝をし、真摯に耳を傾け、その上で取り入れるかどうかは取捨選択をしましょう。

③率直フィードバックのポイント

●ONEメッセージ

あれもこれも言うと伝わりません。修正的フィードバックは「1番重要なことに絞って」伝えると良いでしょう。曽山さんのこの動画がわかりやすいので、ぜひ参考に。

●かもトーク

修正的フィードバックを伝えるときは末尾に「かも」をつけると、余白が残りマイルドに伝えることができます。

●関係性の質

率直に言い合うには、関係性の質を作っておかないと逆に生産性が下がります。日頃から「対話」をすることが大切です。対話や日頃の声掛けについては、「3分間コーチ」という本がとてもわかりやすく、よかったら読んでみてください。日頃から「部下について考える時間」と「会話するための時間」を確保することが大切です。

●「定性」の率直フィードバックこそ大切

定量のフィードバックは業務的に多くの方がやっていると思います。「定性面のフィードバック」こそ早い段階からすることが大切です。他者への想像力を持つとか、自己評価と他己評価を一致させるとか、感謝を伝えるとか、他責にしないとか、自分目線でなく組織目線を持つとか、努力の仕方についてとか、そういった内容のことも早いうちから率直にやりましょう。

●「期待」とセットで伝える

フィードバックは相手のためを思い、行動変化を促すために行います。面談をする際には、過去の振り返りよりも「これからどうするか(未来への期待・行動変化・ドライブポイント)」について多くの時間を話せると良いでしょう。

●「部下→上司」の率直フィードバックを求める

率直文化は、上司から部下だけでなく、役職や年次を問わず多方向に行われるのが良いです。Netflixの「NO RULES」という本に、「面談時、上司は部下に毎回率直フィードバックを求めるのが良い」と書いてあり、試しにやってみているのですが、効果実感がとてもあります。

●スタート・ストップ・コンティニュー

「やって欲しいこと/やめて欲しいこと/続けて欲しいこと」を聞くというフォーマットです。このフォーマットを使えば、「褒め」と「修正的フィードバック」を共に得ることができ、便利です。

●「◯◯さんのことを思って、率直に言うと〜」

この枕詞は便利です。耳の痛いフィードバックであっても、本人のことを思い、率直に伝える際に使えます。

●ジャークは徹底排除

相手を助けようという気持ちがない、攻撃的な率直さ(ジャーク)は、悪い率直です。このような率直さは建設的でなく無くしていきたいです。前向きで建設的な率直さを常に心がけましょう。

●自尊心を傷つけない

「人を動かす」という本にたくさん書いてあるので、ぜひ見てみてください。他者への想像力を持ち、受け手に心理的余白を残して伝えましょう。自尊心を傷つけず、期待感を伝えることが大切です。

●文化にそぐわない言動は現行犯で指摘

満足度しきい値が低い、振り返りをしない、インプットをしない、建設的でない陰口を言う、などはそのタイミングで(現行犯で)その場で率直に指摘をするのが良いです。文化は競争力であり、文化を作るのは1人1人の発言や行動なので、より良い組織を皆で創っていけるように、率直に言い合っていきましょう。

●客観性を持って伝える

社内で率直フィードバックが上手な人は、良い意味で「感情や主観ではなく、客観性を持った伝え方ができていて、フィードバックをされた側も自然と感謝できる」というのができています。これは、相手を助けようという気持ちが根底にあり、一緒に寄り添って行動変化(ドライブポイント)を考えてくれている姿勢が見えるからだと思います。


色々書いてみましたが、今いる組織や環境は、世間一般で見ると率直性はかなり高い方だと思います。ですが、現状に満足せず、更にみんなが高い率直性を体現できるようにしたいと僕は思っています。

僕らが目指しているのは、歴史に残るような大きな成果であり、世の中にインパクトを与える会社やブランドを創り、より多くの人に幸せや豊かさを届けることです。そのためには、今以上に高い率直性を持ち、スピード感を持って意思決定ができるチームをみんなで創っていきたいです。事業や組織をより良くするために、「前向きで建設的な率直さ」をキーワードに、みんなで高めあっていきましょう。

田村俊太郎のOwnd

『Well-Beingの輪を広げていく』『Best Workstyle for Best Performance』『生きるをもっとポジティブに』

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